クレジットカード支払いにネットの即時払いは役立つか

1.背景

• 日本のクレジットカードの利用代金支払いは、欧米のようなリボ払いではなく、マンスリークリアが主体となっている。
• 本来の「クレジット」は、分割払い・リボなど、消費者に金融機能を提供するものであるが、日本の場合は、決済としての役割が主体となっており、クレジットカード会社の収益は、会員からの年会費、加盟店からの手数料、ローンによる会員からの金利といった収入で成り立っている。
• 欧米では、収益の主体主体はリボ手数料（ローン金利含む）であり、近来日本でも顕著になった、年会費無料や、加盟店手数料の低下といったことは、既に欧米では、当たり前にになっている。
• 日本でも、一部加盟店が、手数料の安さ、支払いサイトの短い欧米のクレジットカード会社（アクワイアラ）を使いはじめており、ボーダーレスな取引は、インターネットのような強力なツールによって実現されてくる。
  
  

２．リボ払いを推進するには、即時払いが強力な武器になる
　

• 今までの日本のリボ払いは、リボ取扱い加盟店で、クレジットカードでの利用時に「リボ払い」を指定する必要がある。

  
  

• リボの契約は、利用者と利用者のカードを発行しているクレジットカード会社（イシュア）との間での、利用金額をどのように支払うかの契約であって、加盟店や、加盟店を管理しているクレジットカード会社（アクワイアラ）には、何ら関係のないことになりますので、プライバシー（利用者が分割して払うか等）上も、加盟店手数料や、アクワイアラ手数料にも、契約上も、リボの取扱いは存在しない。
  
  
• 欧米では、月次のご利用金額と、リボ残が明示された請求書が到着した時点で、当月支払いを小切手送付や、今ではネットバンキングなどを使った振込みによって行う。例えば当月１０万ドル使って、小切手で１万ドル送金すると、残り９万ドルがリボ払い残高に組み入れられる。
  
  
  • 欧米では、リボの金利収入が主な収益なので、加盟店手数料は安いというか、加盟店管理クレジットカード会社（アクワイアラ）の取り分だけあれば良いことになる。
  • イシュアはリボ収入があるので、加盟店手数料に大きく依存するわけではない。
    
    
• 日本でも、加盟店で利用時はリボ指定していないが、利用後に該当ショッピング分をリボに指定しなおす方法や、ＡＴＭやコンビニで、金額を指定して返済する欧米型のクレジットカードも出始めている。
  
  
• この、ＡＴＭやコンビニ支払いと同じことが、ネットバンクによる即時返済でできることになる。
  
  
  • 具体的には、デビット方式か、リンク振込み方式であるが、金額と個人認証を一度クレジットカード会社で特定した後、即時振込みをすれば、クレジットカード会社の照合の手間も、利用者が振込み先の指定なども不要になる。
    
  • ＡＴＭやコンビニでの支払いはあくまで、現金を入金するので、ネットでの現金を取り扱わない方式は、安全性も高い。
    ＡＴＭから現金を引出した現場を見られて、引ったくりに会うということも、キャッシュカードを盗まれる危険性もない。

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