成功したら大きなビジネスにつながる社内ベンチャー! 
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    社内ベンチャー成功ノウハウマガジン vol.21
     -毎日新聞記事について一言-    
                      2005/1/11
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 昨1月10日の毎日新聞に『「大企業病」抜け出せ』
「企業内ベンチャーへの取り組み」という半ページくらいの記事が載って
いた。連休で比較的ニュースの少ない時なので、大きなスペースを割
り当てていたが、読んだ人はそう多くないだろう。

 松下電器産業の大型映像の宣伝装置を販売する「PDC」と、リコー
の中小企業の業務効率化システムの「トライアングル・スピリット」の
例を挙げて、企業内ベンチャーへの取り組みを「紹介」しているが、
何故、この2例が成功しているかといった成功要因や、子会社を
将来的にどのようにして行くのかといった点には触れていない、単な
る紹介記事に留まっているところが残念なことではあるし、社内ベン
チャーの目的が「大企業病」からの脱却と決め打った記事で、さすが
毎日新聞と言えよう。

 このメルマガでも、社内ベンチャー設立の目的は、いろいろあるし
また、その目的によって、社内ベンチャーの作り方や運営方法も
変わってくることを言葉足らずに書いてきた。

 群盲象をなでるというような一面だけを捉える記事を、いかにも
時代の先端を書いていますといった感じで書くというマスコミの感覚
が最近目に付くのは、私が小うるさいおじいさんになったというだけ
ではなさそうだ。

 正解が単純に○×で出てくる試験問題と違って社会の中で、成功
した2例以外も含めて見てみると、本業にとってプラスになる事業が
成功している事例が多い。この2事例も、本業がハード面で、それを
利用したソフト面の子会社なので、相乗効果が大きいと想定される。

 逆に考えると、続かなかった社内ベンチャー事業は、本業にとって、
相乗効果などのメリットがない事業が多いことも想定される。

 後発のコンビニチェーンでそれまでの業界常識を覆して成功した
am/pmの場合のように、石油元売のジャパンエナジーの子会社と
して始めたが、軌道に乗った段階で、焼肉チェーンなどを展開する
レインズインターナショナル傘下になったような場合は、本業には
投資の何倍ものお金で貢献したということで、継続して本業にとって
何がしかの相乗効果があったわけではない。(一部はガソリンス
タンドの複合化で貢献しているが)

 社内ベンチャーが子会社方式であれ、社内の1部署として開始
されるのであれ、社内での位置付けをはっきりさせて、成功した
場合に、社内ベンチャーを始めた人達の会社にするのか、継続
して子会社にしておくのか、逆に、子会社にしないで、本体の株式
価値を高める新規事業とするのかなど、取らぬ狸の段階で決めて
おかないと、成功した段階でもめごとになって、活力を失う恐れも
ある。

 毎日新聞記事について批判っぽい書き方をしましたが、他の新
聞では、社内ベンチャー自体も記事にしないので、比較すると着
眼点は良いが、限りある紙面の中では突っ込み足りないといった
ところでしょうか。

 新聞も特集記事を入り口にして、その特集を補足するメルマガ
特集にしたら物足りなさがカバーできると思います。
 もしそのような事業展開を考えられるなら応援しますが。
 きっと、「要らないよ」って言われるでしょうね。

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