成功したら大きなビジネスにつながる社内ベンチャー!
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社内ベンチャー成功ノウハウマガジン
-vol.6(第3章−2) 2002/8/8
-組織は、すばやい意思決定ができる形にする-
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前回、組織のありかたが少し長くなってしまったので、続けて、分割発行させて
頂きます。
(3)組織は、新規事業単体で1つの組織に。
社内的に新規事業アイディアは色々あるが、事業を軌道に載せるマネージ
メントができる人が少ないということがあげられます。
アイディアや、技術を持った人が社内のもろもろの障害も排除して、
新規事業を軌道にのせるまでのマネージメントができるか、ということ
になると疑問になることが多いのです。
勿論、新規事業のアイディアと熱意を持った人が、マネージメントも
できることが、一番良いのですが、なかなかこのようなうまい形には
なりません。
よく、熱意があるからというだけで、アイデアを持込んだり、作った人
に新規事業をやらせるという例を見ますが、これは、経営者の怠慢とも
いえます。
良いアイディアが、事業として生かされなく、事業に失敗するケースの
殆どが、マネージメントの失敗といえます。
それでは、今まで新規事業のマネージメントで成功した人に、新規事業
をまかせようということで、新規事業トップに据えようとする場合には、
一つの新規事業毎に適する人材が必要になります。
どうしても、限られた人材で多角化を進める場合が多く、新規事業を
纏めて一くくりにして、新規事業本部とか、開発部とかにすることが
多くなります。
新規事業同士が、相互に関連をもった新規事業で、両事業を合せて、
一つの新規事業と見なせる場合以外は、屋上屋を重ねる形になって、
前回のメルマガの組織のあり方とは反する要素となります。
したがって、一時期にできる新規事業の数は、社内で、新規事業の
マネージメントができる人材の数までということになります。
これは、その会社の新規事業へ取り組んできた歴史にも依存するこ
とになります。
今まで新規事業をしてこなかった会社が、いきなり新規事業展開を
しようという場合には、iMODEのように、松永 真理さんや、夏野 剛
さんといった外部で新規事業の経験も(失敗も)してきた人材をスカウト
することと、マネージメントできる榎さんというような組合せが必要
になります。
マネージメントできる人材を外部から集めることも可能ではありますが、
よほどトップの意向が徹底しないと、社内からつまはじきになってしまう
危険性があります。
(4)目に見えない、隠れ組織が障害に。
今までは、目に見える組織のことについて触れましたが、実際に事業を、
出来上がった大会社の中または子会社として進める場合に無視できない
のが、隠れ組織です。
おおむね隠れ組織の上層部は、既存事業から上層部になった人や、従来
新規事業を成功させた人など、少なくとも、過去何らかの形で成功した
人だからです。
場合によれば、元社長ということもあります。
代議士でいうと鈴木 宗男という感じになりますが。
現会社トップも過去の功労者を何らかの形で優遇・温存することで、
経営をやりやすくしているといえます。
小泉首相のようなやり方を、会社ではなかなかできないということが
現実でしょう。
事業を推進する上で、専門家や専門部署を動員できるのが、社内ベンチャー
の強みですが、経理・人事・総務・技術・法務・営業といった部署毎に、
鈴木 宗男さんが支配している隠れ組織があったらどうなるでしょうか。
新規事業を成功させる大きな要因は、強力なトップの意思で、隠れ組織、
言い換えれば過去の成功を維持しようとする人をいかに排除できるかと
いうことにかかっているといっても過言ではありません。
社内ベンチャー事業を成功させることが、会社自体の改革なくして進ま
ないということは、逆に言えば、社内ベンチャー事業を強力に進める
トップの改革マインドにかかっているといえます。
これに成功する会社は、新規事業だけでなく、会社自体の改革も進む
とも言えます。
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発行 かがみ事務所 代表 鏡味 義房
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