UFJのMTFGへの統合で個人客はどうなる

 UFJが東京三菱フィナンシャルGに統合される検討がはじまるという報道が新聞やインターネットニュースでされているが、個人としての利用面ではどうなるであろうか。

 双日に対する融資をどうするとか、融資先の債権処理問題からの合併なので、債権処理に対する目は報道でも注目されている。
 しかし元々、個人に対するサービスでは、UFJとなる前から旧三和銀行のサービスが進んでいた。これを統合するMTFGがどう考慮できるか、サービスの統合は結構システムや、実務面でも困難を伴うので、遅れている感のあるMTFGのサービスに統一されてしまう恐れがあるので、ここで敢えて吼えておこう。

1.デビットカード
 三菱東京グループは、デビットカードは普及しないと読んだのか、対応していない。デビットカードの普及は、MTFGの読んだように初期の計画のようには普及していないが、着実に伸びてきて、利用できる店も増えてきている状況にある。
 統合に伴い、デビットカード対応を全体でしないということになれば、デビットカードの普及には相当な打撃となるだろうし、私のように高額な買物の時に現金を用意しないで便利に使っている人が、口座離れを起こす一因になるかもしれない。

2.インターネットによる口座振替の受付け
 UFJは、公共料金や、それ以外の口座振替の受付けをWEBで完了する仕組みを運営していて、好評なので、広がりつつある。私も引越した時に変更をこれを利用したりして助かっているのである。
 2004年7月15日の日経新聞から転載すると「日本信販 UFJ銀行に口座を持つNICOSカード会員向けに、引き落とし口座の登録・変更をネット上で完結できる「UFJ口座振替申込受付サービス」を十五日から始める。同行との提携の一環で、顧客サービスを拡充する。」
 というように、新しいサービスが広がりつつあるが、恐らく、MTFGが実施していないので、新しい、顧客に支持されつつあるサービスが継続できるか不安があるところである。

3.クレジットカードは
 最近、UFJカードと、日本信販の統合が発表されたばかりの段階で、今度はDCカードが検討に加わることになった。(SMBCグループのクオークも加わりますがカード枚数が少ないので)
 クレジットカードのサービスは、カード会社毎にポイントサービスや、各種キャンペーンなどを競っているので、これらのシステム統合は結構な負担になるはずである。
 また、日本信販では、eBankとの銀行カード、郵貯カードなどもやっているので、単にクレジットカード会社だけの対応ではなくなっているので、どうなりますか。

4.消費者金融子会社は
 最近アコムとMTFG,プロミスとSMBCという資本・業務提携が発表されて、銀行と消費者金融による今回の対象範囲では「東京三菱キャッシュワン」「モビット」の位置付けがむつかしくなってきている。銀行本体、消費者金融会社、子会社の再編成や金利帯、対象顧客などのリテール戦略は?

 少なくとも、支店番号が重複するなどの対策は、過去のUFJ誕生でも、口座振替えの変更や、振込み先登録の変更などの手際の良さはあったが、今回はそれ以上に大変な対応になるとしても、何とかなると楽観的に見ているが。

 個人サービスはUFJ,法人・海外がMTFGという強みを生かせる統合になって欲しいものである。


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