AMEXの発行をcitibankがはじめる
「米アメリカン・エキスプレスは十三日、米金融最大手のシティグループとクレジットカードの発行で提携した。アメックスブランドのカードをシティが発行する。」という記事が小さく本日(2004.12.15)の日本経済新聞に載っていたが、この記事の持っている意味は大きい。
- 1.citibankは世界最大のカード発行会社。
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- VISA,mastercardという2大クレジットカードブランドは、日本ではクレジットカード、信販、消費者金融会社が発行しているが(銀行も一部キャッシュカードにクレジットカード機能をつけはじめた)、米国では、銀行が殆どのカードの発行会社となっている。
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- 従って、citibankは世界最大のカード発行会社となっている。
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- 力関係も、citibankが了解していない施策をVISA,mastercardがやろうとしても出来ない。
- 例えば、日本ではお代官様の一言のように盲目的にやってしまって、実験で終わった電子決済の「SET」の例が挙げられる。
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- SETはVISA,MASTERが提唱したディファクト標準と言われて、日本だけが実験などにお金と人を投入したが、米国では、citiを始めとした銀行が「こんな複雑な方式では、利用者への利便性提供にならない」として、採用を見送った。
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- このような力を持っている銀行がAMEXの発行を始めるということは、VISA,masterとしては、あぐらをかいては居られない状況に置かれる可能性を持っている。
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- 2.AMEXのマーケティングコストが安くあがる
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- 従来、AMEX、DINERS CLUBといった独立系のクレジットカード会社は、独自にカード会員の募集を行なっているが、今やクレジットカードの新規会員募集費用は1人獲得するためには1万円以上かかってると言われる。
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- 銀行なら、新規口座開設時点で、バンクカードと一緒に説明すれば事足りるので、安い費用で新規募集ができることになる。
今まで、VISA,masterでシティーカード(キャッシュカードと一体)になっているクレジットカードを発行してきた募集費は、単独で募集するよりは安いと思われるので、年会費も、同じシティーグループになった単独カードのダイナースより安いか無料となっている。
- AMEXは、提携なので、ダイナースのようなシテーグループ入りで年会費を上げるようなことはしないで、年会費無料とか、安い年会費など、AMEX単独カードよりは、今のciticardに近いサービスになると想定する。
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