電子マネーとプリペイド(2007.4.3)

「 スーパー最大手のイオンと大手コンビニエンスストアのローソンは電子マネー分野で提携交渉に入った。
 イオンが5月にも発行する独自電子マネーを、今後ローソンの店舗でも利用できるようにする。
 小売業界ではセブン&アイ・ホールディングスが4月下旬に独自電子マネーを発行し初年度2万店で利用可能にする。
 イオンはローソンと提携し合計で3万を超える店舗での利用を目指し、セブン&アイに対抗する。」(2007.4.3日経)

 ここでいう電子マネーは恐らくプリペイドタイプのことではないかと想定する。電子マネーの定義がはっきりしないことで、何でも電子マネーと言っておけば格好良いようなものだ。そもそも電子マネーという言葉は曖昧なので、どちらでも良いのだが、現在電子マネーが存在しないと言って良い。
 逆に本当の電子マネーを考えている人にとっては、それを実現したときには「電子貨幣」とか言うのだろう。

 マネー=お金 として、貨幣価値を持っているので、いつでも本物のお金と等価で交換出来なければならない。

 今出ている電子マネーと称するものは、現金または預金・クレジットカードなどから電子マネーとしてチャージできるが、この電子マネーを銀行に行って入金したり、お金に交換は出来ない一方通行なのです。

 例えば、suicaの残額を現金にしようとすると、suicaカードを解約して、210円の手数料を払ってお金になるのですね。
 これは電子的になっているだけで、今までのプリペイドカードと同じことなのです。使える店が鉄道以外にも増えているからと言って、まるで現金同等だからマネーだと言っているのですね。

 電子マネーは、銀行のATMでも、街のどんな店でも使える(もちろん電子的設備は要るとしても)現実の通貨と同じものでなければいけない。

 この記事のように、チェーン店だけで使えて、何らかの割引など特典を付けて、自社に繋ぎとめようという類のものは、今までもプリペイドカードが担ってきて、そこだけで使えるだけでは消費者からの支持を得られなかったという事実で普及していなかったことを考えた方が良いだろう。
 利用者のことを考えたら、できるだけ1つになれば通貨に近くなるだろう。suicaとpasmoの例でもそうだが、それにEdyも共通で使えて、今後、現金化も銀行ATM等でできるようになれば、電子マネーとなろう。

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