国民年金保険料の１万円徴収するコストが８１０円(2004.1.16)

• 政府の電子化を推進する自民党の特命委員会は、国民年金の保険料一万円を徴収するために八百十円の費用がかかると試算した。法人税、所得税など国税の約六倍の水準で、年金の保険料徴収コストの高さが鮮明。こうした費用は年金の保険料収入で賄われており、事務費の削減が課題となっている。（日経）
  
  

• サラリーマンは、厚生年金として給与天引きになっているので分からないと思うので、どの部分で割高になるか、国民年金保険料の徴収方法を見てみよう。
  • 一般的な、徴収方法は、金融機関（郵貯含む）の口座振替である。これであれば、毎月１３,３００が届け出た口座から振替えられるのでコストとしては、口座振替え手数料として、システム費用は固定として（新聞によるとシステム費用もすごい高いとのことだが）金融機関に数円払うだけなので、８１０円と較べ２桁低いので問題はない。
  • 問題は、残高がなくて口座振替えが出来なかった人やはじめから口座振替えを選ばなかった人の支払いを進めて入金させるための経費がかかっていることにある。
    それでは、これらの支払い方法に問題点や改善の余地はないのだろうか。
    
    まず、「納付書」が送られてくる。これも、固定資産税のように、１年一括と、１年分の４半期毎支払いの両方の「納付書」が送られてくるのではなく、毎月送られてくるのである。その納付書は、銀行や郵貯などの「窓口」で支払うことになっている。勿論、バーコードも入っていないのでコンビニ支払いもできない。
    　今時、整理券を貰って、平日の昼間に並んで支払わなければならないということは、振込む人にとっては馴染めない支払い方法になっている。
    
    ＡＴＭ振込ができるようになったとしても平日午後３時までであり、最近の店舗の統廃合で、並ぶということにかけては、窓口程ではないものの、分厚い本でも持って行こうという覚悟が要る。
• そこで、インターネットのネットバンキングによる振込や、コンビニ振込を採用すれば、意図的に払わないという人以外は払うのではないだろうか。
• 払いたくても払えない状況の人については、減額や減免制度がある。（厚生年金の支払い期間に通算されたりして有利なのだが）
  これがまた、手続きが面倒になっているので、手続きをしないまま、未払いになっている人が多いようである。
  特に、私のような自営業の場合、本当に支払い不能かどうかは、なかなか分かり難いところもあるので、減免措置を受けられる人の基準（概要でしか無理でしょうが）を公開して、減免措置を薦めたら良いのではないだろうか。
  支払えない人にいくら督促しても「払えないものは払えない」のであるから、督促費用の無駄になるので、積極的に減免措置を適用するのである。
• このようなことにも応じない人は「払えるのに、払わないぞ」という人達である。
  この人達については、国税の人や、住宅金融公庫（もうなくなるが）などと共同で、督促をすれば良い。場合によっては、債権回収のプロである「サービサー」に回収を委託するとか、世の中専門家にアウトソーシングの時代になっているので、効率的回収方法を研究することが必要ではなかろうか。

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