ネット企業による消費者金融会社の買収(2004.8.30)
既存の消費者金融顧客層に対するマーケティングが限界に来ており、新規顧客が伸び悩んでいる消費者金融会社は、ネット上のマーケティングを展開しているものの、ネット利用者向けのサービス開発の遅れなどから、ネット上からの新規申込みも、既存顧客層が主体となっている。
これに対して、ネット上でポータルサイトに顧客を囲い込んでいるネット企業は、ネット向きのローンの新しい商品開発が前提ではあるが、既に保有している与信・回収ノウハウと、既存顧客を買収によって得ることで、消費者金融業に参入しようとしている。
ただ、これらのニュースでも、ネット企業の顧客向けに適する商品・サービスのあり方をどうするかが詰められていない感じがする。
既存の買収先の商品・サービスをもって、マーケティングをネット企業の顧客にするだけでは、消費者金融会社が、ネット上で展開しているコストの高い顧客獲得を引き継ぐという落とし穴に陥るだろう。